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2011年9月

2011年9月29日 (木)

一期一会

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今週は、秋晴れのいい天気が 続きましたね。こちらは、朝晩 冷え込むようになり、ご飯を食べるときにだけ ストーブをつけるようになりました。黄金色に染まっていた田んぼは、どこも 稲刈りが終わり、秋の深まりを感じます。いつの間にか、日も短くなりましたね。

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我が家の庭も 花が少なくなりましたが、こんな小さな花が咲いているのをみつけました。今年の春に植えた”クコ”の花です。クコの花って、紫色なんですね。初めて見ました。実がなるでしょうか?楽しみです。

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そして、シュウメイギク。背丈が低く、地を這うように咲いているので、その姿が 可愛らしく、返って 目を引きます。

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毎年、9月の後半になると、中津川にある”すや”という和菓子屋さんから 栗むし羊羹が届きます。我が家で 唯一のおとりよせです。栗が ごろんと そのまんまはいっていて、口の中に 素朴な栗の味が ふわぁ~と広がります。あんこは 栗の味をひきたてるように 甘さ控えめ。我が家の”秋のおたのしみ”です。

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中津川といえば、このベンチを納品したところです。展示会へ いらしてくださったお客様でした。

4歳のときに 藤の椅子が気に入って、泣いて 親にせがんだそうです。それから、椅子好きが始まったと 楽しそうに話をきかせてくれました。そして、”このベンチを 人生 最後の椅子にするよ”と おしゃってくださいました。 ”ばあさんと いっしょに テレビをみるときに使うよ”とも…。

あれから、数年、お元気でいらっしゃいますか?家具は 人と出会い、人の暮らしの中で生きていきます。一期一会ですね。

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2011年9月25日 (日)

京都 その1・雨

今回の京都は、台風がくるという予報だったので、具体的な予定をたてずにいました。何度も訪れているので、気持ちに余裕があったと思います。天気次第で その時に決めることにしていました。

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予報通り 朝から雨。京都へ着いて まず向かったのは、二条城近くのお店”幾一里”さんです。入ってみると、小さな民芸館のようでした。眼をひくものが ここそこにと、きれいに 大切に置かれていて、とても 居心地のいいお店です。

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店主も 語り口の柔らかい気さくな方で、いろいろ 説明をして 興味深い話を聞かせてくださいました。そして、いただいていったのですよ。ロバの家具やは…お地蔵様をね。

ここで お店を出るときに、この辺りで お勧めの場所を尋ねました。すると、”雨の日は、庭がいいですよ。石や緑が 雨にぬれて きれいにみえる。大徳寺は いいですよ”

この言葉に 心が動きました。なぜなら、今までも 京都では 雨に降られることが多く、雨にぬれた美しい庭を みてきているからです。そして、大徳寺は まだ 訪ねたことがない場所でした。

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そして、迷わず 大徳寺 高桐院へ。

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時を忘れて、ただ ただ眺めていたい景色が そこに ありました。

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先人は きっと ここで 手を清め、

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趣のある踏み石をたどり、茶室へむかったのでしょう。

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茶室の前では、永い時と 庭師の手によってしつらえた楓が 庭のあるじのごとく お出迎えをしてくれます。

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みどりが 色鮮やかに 目にうつります。紅葉も いいでしょうね…

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庭には 井戸もありました。井戸好きのロバの家具やには たまりません。

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窓のむこうに 景色が重なってみえます。なんて 素敵な演出なんでしょう。

人影もなく、静かなときの中で ゆっくり 雨の美しい庭を観照しました。これで すっかり庭にはまり、3日間の京都滞在で この後 6箇所 巡りましたが、私は この高桐院が 一番心に残っています。

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雨上がりの法然院。ここも 静かな趣で 心安らぎました。

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自然ではなく 庭師の手によって 代々守られている庭。人が手をかけることで つくられる美しいもの。

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心にしみる旅を終え、3日後 椅子の組み立てが完了しました。

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2011年9月24日 (土)

京都 その2.布屋さん

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今朝は、冷え込みましたね。寒くて、ストーブをつけたいくらいでしたが、冬支度の準備まで、まだ 手がまわっていませんでした。そこで、今日は まず 薪ストーブの”すすそうじ”。大きなブラシで 中をこすり、すすを落としました。

それから、羽毛の掛け布団を干しました。日中は 秋晴れのいい一日でしたね。青い空をみていると、京都の3日間が 少し恨めしく感じられます。

それでは、京都のご報告。

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ここ5年くらい、年に一度、京都へ行っています。お宿は、必ず 片泊りの町屋を利用しています。京都ならではの雰囲気が味わえて、好きです。

1泊 2500円のところから始まって、ここ3年は この”布屋さん”にお世話になっています。

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町屋は ”うなぎの寝床”といわれるように 間口は狭いのですが、奥が長いです。格子戸を開けると、長くひかれた石畳が 目に入ります。

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泊る部屋は、2階です。靴を下駄箱に入れて 上がります。自分の家に帰ってきたような気分です。明り取りのための高い天窓と吹き抜けが いかにも 町屋 らしくて いい風情を出していますね。

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部屋は、こぎれいで 快適です。こういう空間を味わえるのも、旅のたのしみ。

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いつも このように 野花が飾られていて、毎回 楽しみにしています。今回は、アケボノソウでした。

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朝食は、土鍋でたかれたご飯がでてきます。だしまき卵、お麩となすのたいたん、きゅうりのごまあえなど、どれも おいしく、きれいにいただきました。器も 古き良きもので出されるので、最後に 器を眺めて、こころも いっぱいに。

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また ごはんを食べながら、坪庭がのぞめます。

お風呂は 檜風呂と どこをとっても、気持ちの良い空間がつくられていて、居心地のいいお宿です。

それは、布屋さんのお心遣いのたまものだと思っています。

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2011年9月19日 (月)

納品

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いつのまにか たんぼは すっかり色づき、わが里でも 早いところでは この3連休に 稲刈りが始まりました。

その頃、わが工房では 納品まで 後三日とせまり、緊迫した日々を過ごしていました。

毎日、木ほこりまみれになり、重い材木を相手に 張ったり、削ったりの日々。さすがに 夜になると くたくたで、”もう 家具屋 やめようか” ”じゃあ 何屋になる?”なんて 会話をして 床につく日も ありました。

大きなキッチンとなると、天板を合わせるだけでも 大変です。ふたりで 重い天板を持ち上げながら、心のなかで 思わず ”なんで こんな大きなものつくるのよっ”と ぐちがこぼれたりもしましたが、頑張っている姿を 日々みているので、口に出しては 言えませんでした。

寝る間をけずって、作り上げ、そして、納品。

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展示場に 設置し、ほっとひと息ついて、キッチンを眺めたときは、苦労して登った山の山頂で ご来光をみたときのような気分でした。”頑張って よかった”

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今回のキッチンは、展示場に置くものだったので、いつもより 自由な発想で ロバの家具屋らしいデザインのキッチンが できたと思います。

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やわらかな曲線が ロバ屋らしいです。オープンは 10月の予定なので、まだ 全体像はおみせできませんが、また 近々 紹介させていただきます。

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とりあえず、ひとつ 山場を越したので、ここらで ちょっとひと休み。リフレッシュしに、京都へ行ってきます。 でも、台風きてるのよね。

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2011年9月15日 (木)

つぼみ ふくらむ

今朝、あめをこがしたようなカツラの木の匂いが、鼻をそそりました。残暑厳しく 日中は暑いですが、朝晩は ひんやりです。そんな9月の庭から…

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             つぼみ ふくらむ

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             はな ひらく

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              そして みのり

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              つぼみ ふくらむ

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              はな ひらく  そして  とんぼ

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          つぼみ ふくらむ

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              はな ひらく

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         そして かえるくんの冒険。

         キョウハ チガウトコロヘ イッテミヨウ!(ちょっと めだちすぎ!)

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            つぼみ ふくらむ

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            はな ひらく

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そして ロバの家具屋は 夢を見る。この仕事が終わったら、京都へいこう。

納品まで 後3日。ガンバレ!

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2011年9月12日 (月)

十五夜

今夜は、十五夜。どんなロケーションで、お月見をしよう…と考えていたら、ある風景を思い浮かべました。

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これは、建築家 藤森 照信さんの空飛ぶ泥船。昨年の夏、茅野市の美術館で、藤森 照信展が開催され、この泥船をつくるワークショップに参加しました。

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現在は、守屋資料館(茅野市)の裏手、この高すぎ庵といっしょに 藤森さんのご実家の畑にあります。

どちらも、ユーモアがあり、宮崎 駿さんが描くようなファンタジーが感じられ、見ていて 楽しい気分になります。

こんなところで、お月見ができたら、また ひと味違う月見になるでしょうね。

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と言っても、現実は、納期がせまり、正念場。とても 優雅に お月見なんて…わけには、いきそうにもありません。

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昨日、店先に 赤ちゃんの握りこぶしくらいの大きな栗が並んでいたので、迷わず 買いました。さっそく これで、渋皮煮をつくったので、だんごのかわりといたしましょう。

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少しだけでも、ちょっと 外に出て、夜風にあたり、虫の声に耳を傾け、月が眺められたらと思います。さて、月は 出るかしら?

かえるくんも、お月見する?

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2011年9月 9日 (金)

秋の風 工房の風

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朝晩、ひんやりと冷たい秋の風が 吹くようになりました。

秋の風を ほほに感じながら、プロフィール用の写真を撮影。10月に 名古屋の松坂屋で 椅子の展示会が開催され、出品する予定です。

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そして、今日は トラック一台分の木材が届きました。すべて 国産材です。

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今回 届いた木材の中に 桜があります。左側に積まれたものから右端まで 全部あわせて、桜の木 一本分です。どんな 家具に生まれ変わるでしょう?

しかし、この一枚板、想像以上に 重たいんですよ。持ち上げるだけでも 重労働です。

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今月23日 プレオープン予定のショールームに向けて、今 キッチンを作成中です。その他、家具も 置かれます。我工房のオリジナル。デザイン、機能性など、いろいろ 工夫を凝らしています。

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工場には 山積みの板張り。これらが 家具になっていきます。納期まで 後一週間。工房では、嵐のような緊迫した風が吹きそうです。

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2011年9月 6日 (火)

土壁

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現在、9月の中旬の納期に向けて、寝る暇を惜しんで 仕事をしています。その忙しいさなか、ハープのコンサート(岡谷 カノラホール)へいってきました。

ハープの音色は、オルゴールのように きれいでやさしく、スローのテンポに すっかり 心いやされ、気がつくと 眠りの中。はっと 気がつき、また 曲に耳を傾けるという連続でした。

撮影禁止でしたので、代わりに 我が家の玄関先の置き人形の写真を載せました。この小さなお人形さんたち、楽器をもっているんですよ。

この人形の回りは、土壁で 昨年 塗ったものです。

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昨年の初夏、土壁に適した土に 裏山の土(赤土)をたして、まず 土づくりをしました。水と藁を混ぜ、夏の間 寝かせます。こうすると 藁が発酵し、沼のような 鼻をつく 匂いがしてきます。

藁を発酵させるのは、いろいろな説があるのですが、防水の目的があるようです。外壁として使われてきた土壁にとって、防水は 不可欠ですものね。

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発酵した土の様子です。気泡が みられますね。発酵した土に 更に 数回、藁と水をたし、また かき混ぜます。

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そして、秋。3ヶ月ほど寝かした土を いよいよ塗ります。まず、土を塗るところに、金網を張りました。

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土には、砂を混ぜておきます。これは、塗った土が 乾いて縮んだときに、割れ目が出るのを防ぐためです。

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そして、完成。塗りたては 黒いですね。乾ききるまで、あの泥臭い匂いが 長いことしてました。

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そして、一年後。すっかり 落ち着いた土壁です。土っていいですよね。柔らかい空気を醸し出していて、ほっとします。

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2011年9月 2日 (金)

長い箱もの 2つ

ここで 長い箱ものを 2つ 納品しました。まずは、これ。

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長いでしょう。1m60cmもあります。何を入れる箱だと 思いますか?

それは、とある夏の日のことでした。お得意様からのお電話。「すごいものを 庭先で拾った」と言うのです。そのすごいものとは、”へびの抜け殻”でした。1m60cmもする長いへびの抜け殻が どこも破けず、きれいに脱いであったというのです。

その抜け殻を入れる箱をつくってほしいというご依頼でした。なんだかのんきで こういうのいいですよね。少年のように 声を弾ませる話に こちらも 楽しくなりました。

そして、できたのが この長い箱です。今回は 送ったので、まだ その抜け殻をみていないのですが、そのうち この箱に入った様子を見に行きたいと思っています。

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そして、2つめが こちら。また 別のお客様。大切なある全集専用の本箱です。

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鉄の作家さんとのコラボレーション。

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高遠在住の河原崎 貴さんです。個展を メインに活動しています。

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これは 以前に 納めたものです。お茶をしているときに ちょうど 向かいの部屋の この座卓が ふと目に入り、”きれいだな”って、心が動きました。そこで、写真を 一枚。

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今回の2つの長い箱もの。中にいれるものは それぞれですが、どちらも お客様の夢から生まれたものです。

その夢を かたちにできたこと 幸せに思います。

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