イタリア ルチニャーノ③

2012年11月12日 (月)

イタリア・トスカーナ州 ルチニャーノ~中世の面影~

イタリア滞在6日目。トスカーナの宿を後にして、向かうは モンテプルチャーノ。まっすぐ行けば、一時間 かからないほどの距離だが、途中の小さな街へ 寄り道することにした。

まずは、ルチニャーノ(Lucinyano)の旧市街へ。街歩きのはじまりは、いつも 城壁のアーチをくぐることから…

Photo_15


ルチニャーノの街は、城壁に まあるく囲まれている。そして、その街の中を、渦を巻くように道が伸びる、かたつむりのような形をした街だ。

Photo

城壁のアーチにつづく道は、店が 所々 立ち並ぶ大通り…

Photo_3
上を見上げれば、空も 弧を描いている。

Photo_4

一本 中に入ると、細い路地と 石造りの家並がつづき、

Photo_12

そして、路地から 更に中へ登っていくと、空がひらけて 広場へ出た。ここは、街のちょうど真ん中。

左に見える建物が、コムナーレ(comunale 役場)で、インフォメーションもかねていたので、はいってみると…

Photo_8

まず目に入ったのは、階段の上の天井。木彫りの柄が 美しい…

Photo_13

椅子など 調度品も 重厚な作りで 年代を感じさせる。

Photo_10

そして、歴史の教科書でみたような会議室。

Photo

壁には、フレスコ画が描かれていた。中世の人々が 戦いに挑むところを描いているのだろうか…

Photo_2

窓辺に飾られた旗の紋章が、椅子の背もたれや 家具にまで 掘りこまれている。

Photo_18

そういえば、大通りを歩いているときに、目にしたものも、紋章だったのだ。この紋章は、きっと 街の誇りなのであろう。

Photo_28

路地でみかけたふたつのアーチの名残。これも 中世の時代には、門がつき、人々を守っていた。

Photo_20
この渡り廊下は、逃げ道になっていたのかもしれない…などと、中世へのロマンが 私の中で ふくらんでいった。

Photo_3

そして、広場へ戻る。空が 眩しい。そのときだった。時を知らせる12時の鐘の音が 鳴り始めた。どうやら、ルチニャーノには、3つの鐘の塔があるらしい。少し時間をずらしながら、鐘が響く。それは、まるで 鐘の三重奏のようだった。

Photo_22
青い空をあおぎ、気持ちのよい風を感じながら、ふりそそぐ美しい鐘の音を 体中で感じていた。なんて気持ちがいいんだろう…。

それは まるで 早春の森にこだまする小鳥のさえずりのようだった。

Photo_5

中世の人々も この鐘の音を聞いていたのだろうか…などと、余韻に浸っていると、


Photo_7
目の前をなんともカッコイイ車が通り過ぎていった。なんだか おかしい。現実に戻ってきたような気分だ。

Photo_24
かつて、敵から身を守るために築かれた街は、時代が変わっても、こうして人々に守られて、ここにある。そして、今の人々の静かな暮らしを 受け止めている。

Photo_27
そして、時は流れ、中世の面影を残しつつ、趣のある街並みへと なっていった。

Photo_8
旧市街を出て、高台から 街を眺めた。鐘の塔が、1,2,3…と3つみえる。中世の面影を強く残すルチニャーノ。美しい街だった。この景色を見ながら、ふと 思い出した。

Photo_9
大通りに面したバールの壁に、街の絵が描かれたいたことを。この街は、きっと 人々に愛されている…そう 思った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)